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難波 博哉さんのUSCPA合格体験記

多くに手を出さず、一冊を繰り返し繰り返しやること。

難波 博哉さん

USCPAを目指したきっかけ

今から2年前の2013年の5月「常務(ラインのボス)が『難波君は英文会計とかできるんだっけ?』って言ってたから、多分できるんじゃないですか?って適当に言っておいたよ」と、直属の上司に言われたことがきっかけでした。

当時僕は財務部門にいましたが、常務は海外子会社の管轄責任者でもあることから、僕も将来そっちの仕事をすることになるのかな?じゃあ英文会計やっておこうかな、どうせやるならUSCPAとっちゃおう!かっこいいし(笑)。という極めて不純な動機で勉強をスタートしました。

その後、USCPAについて色々調べたところ、どうやら自分の学生時代の取得単位では受験できないということが判明(自分は農学部出身です)し、独学は断念。どこかの予備校に通わないと、と比較検討していたときにもっとも値段の安かった当校の説明会を聞きに行き、佐々木先生の迫力ある説明に魅了され、入校を決意しました。

合格までの学習期間、実際の学習時間、具体的な学習方法

学習期間は2年間。1週間当たりの平均学習時間 平日:2時間 休日:10時間

元々簿記2級や証券アナリストも持っていたので、財務や会計についてはそれなりの自信はあったのですが、英語についてはバリバリの受験英語止まりだったので、まずは英文会計入門からスタートし、日本の会計で使われている用語の勉強から始めました。

DVDコースだったので、DVDの講義をスマホに取り込み、通勤電車の中にテキストを持ち込んで勉強しました。電車で座って勉強するために本来1時間15分ほどで着く会社に2時間かけて通いました。ただ、電車の中は眠くなるのが難点でした(笑)。

休日、特に試験直前1ヶ月は過去問演習を中心に朝起きてから夜寝るまで食事とクリーニング屋と晩御飯の買い物以外はほぼ勉強に費やしました。

講義の良かった点・改善した方が良いと思う点

佐々木先生の講義は非常にメリハリがあり、また不要なところは「ここは出ない」とバッサリ切っていただけたので、最短コースでの勉強ができたと思います。また、僕はそれほど英語が得意ではなく、過去問をやる際にも本の解説を読むだけで疲れてしまうので、webでの解説動画は非常に助かりました。あちらについては重宝している生徒も多いと思いますので、毎年問題の改訂もあって大変だとは思いますが引き続きアップデートしていただきたいと思います。

学習に一番時間がかかった科目はREG

終わってみたらどの科目も結構大変でしたが、一番とっつきにくかったのはREGだったかもしれません。とにかくチャプターの数が多いので、テキストを一通り終わらせるだけで結構時間がかかった気がします。

科目別受験してみての感想

FAR

英文会計初級・中級に続き、基礎科目ということで最初に勉強をはじめました。元々日本語の簿記や会計の知識はそれなりにあったので、それが英語になっただけ、ということでとっつきやすい科目ではありました。IFRSと公会計が新たに勉強した箇所でした。特に公会計はUSGAAPとまったく異なるルールのため、最初は気持ち悪かったのですが、ある程度問題をやりこめば結構簡単で得点源にできる論点だと思います。最近のFARの試験でもこの2つはよく出てくるらしいので、しっかりやっておいたほうがいいと思います。

2013年の5月、当校の説明会を聞きに行った際に佐々木先生に「年内にFARは必ず受験しなよ。受かるかもしれないじゃん」と言われたのを真に受けてダメ元で受験してみたところ、手ごたえはなかったのですが82点で受かってしまいました。

AUD

FARの次に勉強しました。講義自体は理解できるのだけれど、問題が正解できない、つまり出題者が引っ掛けようとしたところでまんまと引っかかるといった、英語力の無さのなせる業にはまってしまい、FARの合格後3ヶ月で受験した2014年2月の試験では67点でFAILとなりました。仕事の関係上5月の試験は見送り、改めて勉強しなおして臨んだ2014年8月の試験では82点で合格できました。合格者パーティーで合格者の方よりいただいた「監査意見の文面は丸暗記したほうがいい」とのアドバイスに素直に従い暗記しました。また、こちらの科目は追加講義のCOREにも参加し、佐々木先生の生講義を聞くことができました(普段はDVDなので)。

BEC

最後に残したくなかったので3番目に受験しました。科目としては簿記2級レベルの原価計算やIT、マクロ経済やミクロ経済の基礎、コーポレートガバナンス等、テキストも一番薄く一通り網羅するのは一番楽でした。また、この試験最大の難関であるWCについては、自分の英語力と相談し、バッサリ捨てました(笑)。「MCが85%×90%=76点だから、WCが0点でも理論上合格できる」との話をこれまた真に受けて、WCについては濱田先生の講義を聴きに行ったのと、試験前日に英文メールの書き方を覚えた以外は一切何もやりませんでした。過去問すら見ていません。その分MCに全力投球し、本当に9割以上とるつもりで試験に臨みました。

実際の試験で初めて見たWCの問題は、内容自体はすごく簡単で「これ日本語で答えていいなら満点に近い解答書けるのになあ・・・」と思いつつ中学生のような英作文でお茶を濁しました。

MCについては、佐々木先生が過去問解説でも解説されている、原価計算の4 Way Analysisは慣れておいたほうがいいと思います。本番でも原価計算は何問かでた気がします。

果たして結果は75点ジャスト、ということで計画より1点足りませんでしたがなんとかスレスレで合格できました。

REG

最後に受験した科目です。合格者パーティーに科目合格者の立場で参加した際、合格者の方から短期合格できた、とのお話を聞いていたのですが、いざ勉強をはじめてみると内容の多さに面食らいました。2015年の2月に受験する際、試験2週間前の1週間が仕事の都合でまったく勉強できず、明らかに勉強不足の状態で突撃したところ、見事53点で玉砕しました。

改めてテキストを一通りやり直し、問題集をやってできの悪かったチャプターは再びテキストに戻って、といった感じで過去問の正答率が全てのチャプターで8割を超えるまでやりこみました。また、合格者の方に聞いた、特に税法はSIMを一通りやると知識が整理できる、とのアドバイスに基づきSIMも徹底的にやりました(追加教材の「SUPER SIMULATION」も活用しました)。5月にはFARのExpireが待っており、プレッシャーの中背水の陣で望んだ2015年5月の試験は78点で合格でき、無事受験生から卒業できました。

試験直前時期の学習方法や、おすすめの学習方法

やはり、なんと言っても過去問演習を繰り返し繰り返しすることだと思います。同じ問題ばっかりやっていると覚えちゃうじゃないか、と思うかもしれませんが、覚えてしまうくらいやってしまえば多分合格にかなり近づいていると思います。

つい不安になっていろんな問題集や参考書に手を出したくなると思いますが、個人的にはあまりお勧めしません。BISKならBISK一冊を極めたほうがいいと思います。確かにBISKだけだと載っていない問題があるかも、と思うかもしれませんが、元々満点をとらなければならない試験でもないと思うし、BISKだけで過去何人も合格されていると思うので問題ないと思います。

※2017年現在は受講生ページにて過去問(BISK、Wiley)を6,000問以上解説付きで掲載しております。

試験後の反省点、事前にやっておいた方が良い事

BEC以外の試験はSIMがありますが、配点が40%と意外にバカに出来ないので、それなりに練習しておいたほうがいいと思います。特に計算問題等は連鎖反応で大量失点をする、なんてことの無いようにしないと、思わぬところで足をすくわれるかもしれません。

試験会場と現地の印象

東京会場は2014年から茅場町から御茶ノ水に会場が変わりました。駅からも近くなりそういう点ではよくなりました。周辺に食べるところも多いので。ちなみに、僕が受験する日にパスポートを自宅に忘れて受験できなかった方がいらっしゃったので、忘れ物には注意しましょう。その辺のセキュリティはかなり厳格です。

合格後の活用方法

海外担当部門の人にUSCPAを受験していることを伝えたところ、じゃあ是非アメリカの子会社に行きなよ!推薦しておくよ、と言っていただきました。今回無事合格出来たので、この間のアメリカ行きの話、是非行かせてください、と再度アピールするつもりです。USCPAを取得するために結構な時間とお金と労力を投資しましたので、これから投資回収します。

当校の受験手続きサポートについて

僕は英語がそれほど得意ではなく、現在の仕事でも海外とのやり取りは全くありません。今回の受験手続でエアメールを生まれて初めて送りました(笑)。こういった手続きを日本語で解説していただけているのは大変助かりました。

試験も申し込むたびに毎回サポートページを見ながら入力していました。

これからUSCPA合格を目指す方へ

この試験はとにかく過去問演習が大事だと思います。自分の場合はAUDとREGでそれぞれ1回ずつ落ちてしまいましたが、落ちたときはやはり過去問の演習が足りていなかったときでした。

逆に、過去問の演習さえ十分に出来ていれば、問題文の意味が多少わからなくても「多分こういうことを聞こうとしているんだろう」と予測が出来ます。

英語ができるに越したことはない試験ですが、大して出来ない人でも合格できます。というより、問題文や解答の選択肢に出てくる単語は結構限定されているので、最初は聞いたことがない単語でもそのうち覚えます。

粘り強くやりつづけることで合格できたのだ、と思っています。

最後に

2年間にわたり大変お世話になりました。大学受験以来、久しぶりに本気出して勉強しました。
ありがとうございました。